The Fool In The Valleyの雑記帳

-- 好奇心いっぱいのおじいちゃんが綴るよしなし事 --

富士山レーダードーム

国道138号線を山中湖から河口湖に向かって進むと富士吉田市の入り口付近でこんな標識が現れます。

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富士山レーダーといえば、NHKプロジェクトXの第1回で取り上げられたくらいの一大プロジェクトで、富士山山頂で気象観測に力を発揮していたあの姿はとても印象的なものでした。気象衛星が活躍するようになってお役御免になり、いつのころからか見かけなくなったので、撤去されたんだと思っていましたが、こんなところに移設し保存されていたのは知りませんでした。

興味があるので、ちょっと立ち寄ってみることにしました。
芝生の広がる公園の一角に、レーダードーム館という展示資料館があり、その上に、以前富士山の山頂にあったあの姿があります。

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建物に近づいて入ろうとすると、なんと休館日。残念です。

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中には入れませんでしたが、レーダードームの近くまでは行くことができます。
直径9mで風速100m/秒の冬の風に耐えられる仕様だったとか。これがあの富士山の天辺に建って頑張っていたものかと思うと、ご苦労さまでしたと声をかけてやりたくなります。

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ドームは正三角形を組み合わせたように見えますが、正三角形だと正20面体になるので少し違います。こういう構造物はジオデシック・ドームというらしく、球に近い多面体を正三角形に近い三角形で細分割してつくる形のようです。
富士山レーダーについて調べると、その開発物語を三菱電機の平島宏一氏が電子情報通信学会通信ソサイエティマガジンに書いておられる記事があり、興味深く読みました。下記で読むことができます。 
開発・設置もさることながら、その後の運用も困難を極めたであろうと想像されます。関係した方がたのご苦労には本当に頭が下がりますが、同時にそうした仕事に従事されたことにはうらやましさも感じます。